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カテゴリー「ソウルフード」の5件の記事

2017年9月 5日 (火)

感傷的な懐古

Dsc_0481 時の流れは止むことがない。時代はゆっくりと移り変わり、その変化を明確に感じる時、記憶の中にある“あの頃”と、まるで違う景色の中にいることがある。

 見附の「レストラン志なの」(新町)が店を閉めたと聞いた。店の前を通ったら、確かにひっそりとした佇まい。特徴的だったオレンジのサイン看板とガラス戸の料理ディスプレイの灯りが消えていた。昭和40年代に見附で少年少女時代を過ごした人は、初めて食べた洋食が「志なの」であった人は多いと思う。写真は昨年、いつかブログに記したいと店構えを撮影したもの。

 同じく「椿食堂」(学校町)も閉店したと聞いた。駅と市街地を結び、市役所と図書館や病院をつなぐ道が交差する場所にあった。遠い記憶の中では、最初の店は見附小学校の西門前、倉井家具店の前にあった。小学生の頃、町内の子供会で椿食堂のラーメン券をもらえたものだった。椿食堂と言えば出前。バイクの「おかもち」を、路面スレスレに疾走する姿が心象風景に残っている。 

Img_20170901_162656 飲食店に限らず、商売は業績の良し悪しが事業存続の条件になるが、今では跡継ぎの有無が最大のポイントといってもいい。2代目、3代目への代替わりといった個人的な事業承継だけではなく、社会的に事業を継承していく仕組みが、もっと簡易に選択できるようになれば、先人が築いた食文化の遺産や意志を後に遺すことができると思うのだが…。単に感傷的な懐古に囚われているだけだろうか。

 町並みが記憶の中にある“あの頃”と変わっても、あの場所に「志なの」があったこと、この場所に「椿食堂」があったことを忘れないでいようと思う。自分がこの世界の景色からいなくなるまでは。

2017年5月31日 (水)

谷信(見附市)

 今日は県内各地で真夏日になった。全国の観測地点での最高気温は新潟市の秋葉区で記録した。長岡も30度を超えた。5月中に夏日や真夏日を記録する地方も少なくない。明日から6月。“衣替え”だ。最近は5月中に衣替えするところが多くなった。実勢に合わせて対応するというように変わってきた。多くの企業が制服を廃止した。私服で勤務しているのであれば尚更だ。一部では企業の制服復活ブームもあるが、実勢に合わせてというのは後戻りしないだろう。

Dsc_0920 先日、信号待ちの車内から撮影した“見附市民のソウルフード”「アイスの谷信」。衣替え時期から本格的な稼ぎ時を迎える。もちろん自分にとっても大切な店。ここの「ひき茶アイス」、「白アイス」を何百回食べただろう。

 懐かしい話をいくつか。昔はお土産(持ち帰り)にすると、アイスの頭にコーンのフタをしてから、袋に入れてくれた。袋の中にはアイスのコーンを立てる穴が開いた厚紙が入っていて、倒れないようになっている。今もそうなのかな。昔は2階がイートインコーナーになっていた。部活の練習の帰りなど、よくそこでアイスを食べた。部活後のアイスは格別だった。昔は冬になると「アラモード焼き」という名のお菓子(お焼きの一種)を売っていた。夏だけでなく、冬も人気の店だった。

 “町のアイス屋さん”として様々なメディアにも取り上げられてきた。そんな時、決まって「昔ながらの味」とか「懐かしい味」などと表現される。もちろん、幼い頃から食べている身にしてみれば、思い出と繋がっている懐かしさはある。しかし、「昔ながらの」とか「懐かしい」という形容は実体を現していない。アイスの種類は定番のものも多いが、常に新しい味にチャレンジしている。小さな町でアイスや洋菓子を売って、50年近く商売を継続している裏には「新しいものを取り入れようとする姿勢」がある。研究熱心であることに加え、“アイスで生きる”という揺るぎない覚悟が、この店を支えている。

 谷信 見附市新町1-7-7 ℡0258-63-1360 営業時間:9時30分~20時 定休日:不定休

2016年12月10日 (土)

東華飯店(見附市)

 「ソウルフード」というカテゴリーは10の記事を書けば終わると思う。ソウルフードが30はないだろう。飲食店に限定する気はないが、外せない飲食店が東華飯店。

 第四銀行見附支店の裏にあった頃から、40年近く通っている(といっても最近は年に1回か2回)。幼い頃、食べ盛りの頃の思い出話は無数にある。中学・高校の頃は「ミ大」と「ギ1」、みそラーメン大盛と餃子が500円で食えた。最近はもっぱらチャーハン大盛700円と餃子150円。

 ここより美味いラーメン屋や中華料理店はいくらでもある。ほぼすべての客がそんなことはわかったうえで来店している。東華飯店は風土や食文化であり、町の歴史、自分自身の歴史でもある。

 「食べログ」などで“よそ者”が口コミを投稿しているが、笑うしかない。そんなサイトの星が例え0個でも、この店から客がいなくなることはない。

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 東華飯店 見附市嶺崎1丁目 見附市中央公民館の裏 11:00~20:30(昼休憩あり) 定休日:月曜

2016年6月26日 (日)

フレンドのイタリアン

 「フレンドのイタリアン」が圧倒的に美味しい。食べ慣れているから?ということではなく、料理として旨い。「フレンドのイタリアン」が圧倒的に美味しい。

 イタリアンにはいくつか種類がある。カレーやホワイトソース、ハンバーグ…。驚くべき事に、ただの1度もそれらを試したことがない。40年以上食べても、その味の“虜(とりこ)”だ。

 フレンドのソフトクリームは奥さんの大好物で、お土産用をまとめ買いしている。俺はあの香料感が減点だが、幼い頃から食べている味だからか、食べると小学校の夏休みを思い出す。フレンドのぎょうざも旨いから、一時はイタリアン+ぎょうざの「ペア」にしていた時期もある。 

 「イタリアン大盛り」を“ソウルフード”のカテゴリーに入れる。キッチンの輪ゴムかけにかかっている緑の輪ゴムは、すべて「イタリアン大盛り」のものだ。

2016年6月20日 (月)

ひな鳥金子(見附市)

Img_20171103_184942 自分の“ソウルフード”のひとつが、40年通っている「ひな鳥金子」の「ひな鳥定食」。今町店は見附市今町の国道8号沿いにある。知っていないとなかなか入りづらいかもしれない。

 「ひな鳥定食」は名物の「半羽唐揚げ」にごはん、みそ汁、ミニサラダ、お新香、小鉢がつく。半羽唐揚げは、ほんのりとしたカレー風味。多少、現代風にアレンジされたのかもしれないが、基本的にずっと変わっていない。変わらないのは、半羽唐揚げだけでなく、店内のレイアウトも変わらない。黒いテーブルも当時からのもの。

 新潟市に勤務していた時、新潟にもいくつか半羽唐揚げが有名な店があることを知った。どちらが本家か、どこが元祖かという話は別にして、「ひな鳥金子が圧倒的に美味い」。食べ慣れた味だからという理由だけではない。

 ひな鳥金子 今町店 見附市今町(国道8号線沿い) ℡0258-66-5060

 【追記】 2017.11.3 以前の掲載写真が食べかけのものだったので、写真を差し替えた。