蝉、コオロギ、オニヤンマ
東京オリンピックは真夏の競技大会だったが、閉会式は立秋(8月7日)の翌日だった。その東京オリンピックの閉会を待っていたかのように、台風10号が来た。強風はベランダの草木の鉢を転がした。久しぶりに降った雨と風が収まった夜、コオロギの鳴き声を聞いた。まだ蝉も鳴いている。週間の天気予報は傘マークが並び、最高気温が30度に届かない日もある。今朝は街を走る車の数が激減していた。オリンピック対応の休日変更がなければ、今日11日が「海の日」。海の日から15日までが一般的な企業の夏休みだからだろう。今日は立派なオニヤンマを見た。羽音をブルブルといわせ、体色は芸術作品のようだ。通勤路には蝉が腹をみせて転がっている。人の足音や気配を感じると、彼らの多くは息を吹き返し、「俺はまだ生きていること」を誇示するかのように、蛇行する。秋が近い。