彼らは山火事を監視しないのか
オーストラリアでは、昨年(2019年)9月ごろから、大規模な森林火災が続いている。火事による犠牲者は25人を超え、火事は鎮火のメドが立っていない。
この時期、オーストラリアは「山火事シーズン」なのだという。火災は広大な森林を焼き尽くし、その焼失面積は北海道の面積を上回るという。近隣の都市では煙害が発生し、呼吸器系疾患の発症が危惧されている。
そしてもうひとつ。有袋類など希少な動物たちが、森林火災の犠牲になっている。おびただしい数の動物たちの命が失われたと報道されている。
多少、いや、かなり意地悪な感想だが、このような時、「シーシェパード」たちは何をしているのだろう。
反捕鯨団体・シーシェパードやグリーンピースなど。彼らはこの山火事を監視していないのだろうか。彼らは日本の伝統的クジラ漁やイルカ漁を、漁船への体当たりなどを含む実力行使をもって抗議活動を展開してきた。
クジラ漁やイルカ漁を、奴隷制度になぞらえるなどして批判してきた彼らの主張が、単にヒステリックなものではないことを証明するためにも、この森林火災の原因究明と責任追及、そして再発防止策を明示するよう活動して欲しい。
自然科学的には、クジラやイルカよりもオーストラリアの森林に暮らす動物たちの方が希少種だろう。
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