2018.12 晩年の節操
「晩節」 季節の終わりという意味だが、ほとんどの場合、「人生の晩年」の意味使われる。更に「晩年における節操」を指す言葉でもある。
どの年齢層を人生の晩年と捉えるかは人それぞれだが、「人生の時間」の考え方は二つあるように思う。ひとつは寿命。ひとつはリタイアするまでの時間。寿命時間で考える晩年は「リタイア後」ということになる。リタイアまでの時間で考える晩年は「50歳以降」あたりだろうか。
ひと月前、ウェブページに「スペンサー・シリーズ」(ロバート・B・パーカー 1932-2010)の「晩秋」について記した。
http://kasa.air-nifty.com/blog/20181101.html
「初秋」で自閉症だった少年が、10年後、立派に成長した姿を見せるのが「晩秋」だった。
「日産リバイバルプラン」を成し遂げ、歴史的な経営者となった人物が、20年後、私欲に溺れ堕落した姿を見せた。
「晩秋」でスペンサーが語る言葉が真実味を帯びる。
「真実が人を解放するとは限らない。しかし、偽りは人を絶対に解放しない」
人生の晩年は自分自身にのみ縛られるもの。「晩節」を肝に銘じ、戒めていく必要がある。