2018.06 ミネルヴァのフクロウ
ドイツの哲学者ヘーゲル(1770年-1831年)の言葉。
ミネルヴァはローマ神話に出てくる知恵と英知、洞察力の女神。ミネルヴァの肩には英知の象徴としてフクロウがとまっている。
夜行性のフクロウは昼間は眼を閉じて動かないが、夜になると活動を始める。夜の闇にフクロウが飛び立っていく様は、知恵と英知と洞察力を意味するという。
「ミネルヴァの梟」とは「人は夕暮れが迫った頃(人生の晩年)から、ようやく知恵や洞察力を身につけること」の例えとして使われる。
50歳。男性の平均寿命はおよそ80歳。不摂生な分を差し引いて、自分の人生は長くて75歳だろう。人生の残りは3分の1だ。
本を読み、旅に出る。映画や絵画を観て、少量の美味しいものを食べる。そして、これまでどおり、強者ではなく弱者、多数ではなく少数、勝者ではなく敗者の味方でいよう。そのことが自分の人生を豊かにするように思う。
写真はPIXTA素材写真サンプル