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2018年12月21日 (金)

ボディブローのように

 あるニュースのインタビューで不幸な境遇にいる彼は「ボディブローのように効いてきた」と答えていた。その言葉を聞いて、少し醒めたような気になった。

 ボクシングのパンチの種類にボディブローというのがある。パンチの種類には他にもストレートやアッパー、ジャブ、フックなどがあるが、腹部を打つボディブローだけが、様々な場面で「例え」として使われる。その使われ方というのが「ボディブローのように」。

 一撃で倒したり、倒されることは少ないが、ジワジワと打撃を与え(あるいは受け)、徐々に悪い方向に向かうことを比喩的に表現する時に慣用句的に使われる。

 しかし、「ボディブロー」が「ジワジワと効いてくる」というのは、なぜだろう。彼や、その慣用句を使う人たちはボクシングの経験者だろうか。あるいは経験者でなくとも、ストリートファイトや仲間とのイザコザでケンカの経験があるからだろうか。本当にボディブローはジワジワと効いてくるのだろうか。

 「徐々に追いつめられて」、「少しずつ予期せぬ方向へ」など、その方がわかりやすく、かつ、胸に迫る言葉がたくさんある。

 取って付けたような表現は、人の心を冷めさせる。

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