千載一遇
今週はロシアとの領土返還交渉がニュースになった。日本は北方領土の返還交渉で「四島一括返還」を標榜してきた。「標」はしるし。「榜」は立て看板。町の中でも唐突にそのスローガンを目にしてきた。山は動くだろうか。
先週末、帰宅する路上で意気揚々と歩く人に会った。旧知の人だったので、名刺交換とわずかな時間、立ち話をした。1分に満たない立ち話の間、自分はほぼ一方的に喋り続けた。その理由はいくつかあるが、そうした最大の理由は、彼の話を聞きたくないからだった。名刺を見て、彼は滅多にない業務に携わっていることを知った。
千載一遇という言葉は「千年に一度しかめぐりあえないほどまれな機会」という意味。1000年を生きる人はいないから、この言葉を使うときは「一生に一度、生涯に一度の稀な機会」ということになる。
彼が携わる仕事は「地域と共に」というもの。相当に使い古されている。「地域の企業、地域による、地域のための」…聞いていて嘘臭く、真実味に欠ける。日本において「地域」は衰退する。少なくとも中期的には。
企業に必要なのは経営者と実務家だ。しかし、起業に必要なのは夢想家と思想家ではないか。
利益を最大する施策や究極の合理化・効率化施策はこれからでも間に合うし、第一、これまでも散々検討されてきたことだ。
新たな企業文化、企業風土・風習、組織内の価値観…これらを構築する千載一遇の機会を得ていることに、彼や彼らは気づいているだろうか。
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