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2018年11月 4日 (日)

螺旋状の循環 1

 景気循環には「キチンの波」、「ジュグラーの波」、「クズネッツの波」、「コンドラチェフの波」がある(とされている)。「キチンの波」は在庫投資による40ヶ月の周期、「ジュグラーの波」は設備投資による7年~10年の周期、「クズネッツの波」は建設投資による15年~20年の周期、「コンドラチェフの波」は技術革新による48年から60年の周期とされる。

 11月2日 出入国管理法の改正案が閣議決定。外国人労働者の受け入れ拡大に向け、新しい在留資格を創設する。政府は新制度を来年4月にスタートさせる考え。これに対し野党は「事実上の移民政策だ」として反対する姿勢。制度改革が議論される背景には深刻化する人手不足がある。

 現在の状況が27年前と瓜二つ。そっくりだ。

 27年前。大学4年の秋。就職活動を終えた自分は人生で最も自由な時間を満喫していた。経済上のバブルは崩壊していたが、バブルの余熱は世の中を覆い、蔓延していた。

 アルバイト先の配送センターでは外国人留学生と並んで働いた。全てのアルバイトの中で、最も長く勤務していた“古株”は中国人留学生だった。中東からの留学生は体臭がキツく、それを察知した部門長は、彼に別の仕事を与えた。そのアルバイト先は早朝を除き、ほぼ24時間稼働しているようだった。同じ仕事をいくつかの時間帯で別々の人間が担当していた。夕方、迎えのマイクロバスが最寄り駅に着くと、バスからは勤務を終えたパートの女性たちが降りて来た。その仕事を昼は女性パート、夜間は自分たちのような学生や留学生、そして深夜は外国人労働者が担っていた。

 そんなアルバイト明けの授業に「国際文化論」という時間があった。所属していたゼミでは常に違和感を感じ、居心地が悪かったが、その授業の時間では、大学という存在、大学生という環境に感謝することがあった。担当は専門知識を有する若い講師だった。自由な議論、アカデミックな時間。そこでの議論に結論はなかった。多数派が存在しないのだ。 <続く>

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