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2018年10月10日 (水)

「民主主義の死に方」

 たまたま読んだ10月7日の読売新聞1面「地球を読む」で、「民主政の危機 偏った民意が招く独裁」(細谷雄一慶応大学教授)を読んだ。

 世界の民主政、民主主義に基づく世界各国の政治に巨大かつ重大な変化が生じているという内容。その変化に注目する著作が立て続けに刊行されており、1冊が「民主主義の死に方」(新潮社)、もう1冊が「民主政の終わり方」(日本未刊行)だと紹介されていた。

 「民主主義の死に方」の版元の紹介文 「裁判所を抱き込み、メディアを手なずけ、憲法を変える。独裁者は合法的に民主主義を破壊する」。

 彼は自らの任期延長のため、所属政党のルールを変え、「戦争をできる国が普通だ」として、戦争に続く道を舗装し続け、いよいよ憲法改定前夜にまで“進軍”してきた。

 単にサラリーマンとしての成功者に過ぎない経済界の首領たちを、短期的な政策(彼らのほとんどは自らの任期中の成績にしか興味がない)で取り込み、資産家には株価による「濡れ手で粟」の甘い汁を吸わせ、庶民には些細な賃上げをもって「経済の再生」とした。

 超異次元金融緩和施策という自爆装置を仕掛けた彼は、ペテン師であり、詐欺師であり、ある意味、催眠術師だ。しかし、彼の正体は「民主主義の破壊者」なのかもしれない。

 世界に力を持つ政治家は多いが、“悪質”という意味では他の追随を許さない。

 「裁判所を抱き込み、メディアを手なずけ、憲法を変える。独裁者は合法的に民主主義を破壊する」

 やはり「最後の砦」は憲法だ。

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