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2018年6月14日 (木)

映画「万引き家族」

20180614 CSの無料放送日をネット広告で見つけた。元々、麻雀やパチスロなどのギャンブルやVシネマ、雑多なエンタメ番組を放送しているチャンネルだ。数本のアメリカ映画(Vシネマ)を予約して、まとめて流し見するつもりだった。題名も内容も下品で下劣なのに、映画のテーマは夢を追いかける若者の純粋な姿や過去のトラウマに囚われた女性が立ち直っていく様を描いたり、すべての映画がハッピーエンドだった。流し見などできなかった。無料放送だからという意味とは別に、トクした気持ちになった。

 昨日は「手のひら返し」というタイトルをつけたが、今日は自分自身が「手のひら返し」、翻意してみる。同時に同意と祝意、そして賛意を。

 第71回カンヌ国際映画祭で是枝裕和氏が監督した「万引き家族」が最高賞「パルムドール」を受賞した。様々な形で祝意が寄せられる中、是枝氏は文部科学大臣からあった祝意の打診を辞退すると表明した。このことがしばらく波紋を広げていたようだ。

 是枝氏は自身のブログで「受賞を顕彰したいという問い合わせを頂きましたが、全てお断りさせて頂いております」と、それらのすべてを辞退していることを明らかにした上で「顕彰の意味や価値を否定するものではありません。しかし、かつて映画が国益や国策と一体化し、大きな不幸を招いた過去の反省に立つならば、このような平時においても公権力(それが保守でもリベラルでも)とは潔く距離を保つというのが正しい振る舞いなのではないかと考えています」と記した。

 是枝氏の作品は確かテレビ放送で1本見ただけ。たいへんお恥ずかしいのだが配役(キャスト)に馴染めず、これまでは敬遠する映画監督だった。しかし、今回の明確な発信と発言は見事であり、一気に興味を抱かせる監督になった。

 映画監督は映画でこそ評価されるべきで、監督自身も今回の賞や、その後のひと騒動で評価されたり、イメージを持たれることは本意ではないと思う。しかし、自分がそうであるように、多くの人はこう考えるのではないか。「こういう考え方をする映画監督の作品が駄作であるはずはない」と。すでに日本アカデミー賞を受賞している名監督に対して失礼かもしれない。

 自分は「手のひら返し」したい。是枝氏の筋の通ったスタンスとコメントに同意する。これまでのイメージに囚われた思い込みを翻意し、今回の受賞に祝意を。そして、氏の「心の持ちよう」に賛意を示したい。

【追記】是枝氏は6月6日 日本外国特派員協会で行った会見の中で「海外の映画祭で、なぜ日本映画には社会と政治がないのかと言われた。それは、日本の配給会社がしてこなかったからです。日本映画の幅を狭くしている」と持論を展開した。

    http://kasa.air-nifty.com/blog/2018/03/a-few-good-men.html

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