奇人は偉人になれるだろうか
2018年6月12日 今日のニュースは 「アメリカ・トランプ大統領と北朝鮮・金正恩委員長の首脳会談」一色。“歴史的な出来事”であるのは間違いないのに、物足りなさ(失望感)と同時に懐疑的な思いが残る。
物足りなさの理由は拉致問題に尽きる。会見で触れられていたものの、声明には盛り込まれなかった。懐疑的な理由はこれまで度々、裏切られて来たから。「今回だけは本気」というのは信じ難い。それは彼らのいつものやり方でもある。「今回だけは結果」を期待する。
個人的な思い出ではなく、社会的な出来事を日付や年月で覚えていることがいくつかある。
1991年8月にロシア(当時はソ連)で起こった「8月革命」は就職試験の面接日当日に起こった。「君はどう感じたかね?」という面接官の質問に驚いた。
1995年1月は「阪神・淡路大震災」が起き、同じ3月に「地下鉄サリン事件」があった。
21世紀に入った2001年9月11日の「アメリカ同時多発テロ事件」、2004年10月23日の「中越地震」、そして2011年3月11日の「東日本大震災」。
記憶されている月日の多くは事件や天災など「負の出来事」だ。
2018年6月 「アメリカ・北朝鮮首脳会談」は、後々まで記憶されることになるだろうか。奇人が偉人になることは歴史が証明しているが…。
【6/14 追記】 演劇、ミュージカル界において最も権威ある「トニー賞」の授賞式で、プレゼンターとして登壇したロバート・デ・ニーロが「くたばれ、トランプ」と発言した。その後、トランプ大統領はツィッターで反撃を試みているという。
「2人のうち、どちらが金持ちか」という1項目を除いて、トランプ大統領はデ・ニーロに敵わないだろう。デ・ニーロは今回の会談が「安い政治ショー」だったことを見抜いているのではないか。「下手な芝居を見せやがって」という名優の評価が、的外れだとは思わない。
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