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2018年4月 6日 (金)

教育の成果

 ここ数年、東京大学の学生を出演させるテレビ番組をよく目にする。東京大学に合格する学力を持つ彼らが、合格水準まで努力したことは、年齢に関係なく称えるべきことなのだが、彼らは世の中では何ら事を成していない。彼らは出演しているのではなく、出演させられている。就職試験で企業が行っているとされる“学歴フィルター”と同じことが、テレビ制作の現場でも行われている。視聴率という利益を求めるメディアの作り手たちによって“東大フィルター”がかけられている。

 「東大生が選ぶ 日本の偉人天才ベストテン」を見ていて辟易とした。ベスト3は 3位 葛飾北斎 2位 織田信長 1位 南方熊楠 だった。

 葛飾北斎はゴッホなど海外の画家にも影響を与えた天才画家。織田信長は戦で初めて鉄砲を使い、楽市楽座では税をなくして経済発展させた天才型の武将。南方熊楠は多数の言語を操ったとされ、彼の論文は科学誌「ネイチャー」に50以上が掲載された。また粘菌の新種を70以上も発見した天才中の天才。つまり、東大生は天才が好き。教科書で習った天才が好き。もちろん自己の肯定とか憧れという面があると思うが、最大の要因は現在行われている教育の成果だと思う。

 もうひとつ違和感を持った場面があった。1位の人物が発表される前「その人物は医師である」とヒントが出された。タレントらは口々に「野口英世?」と発した後、1位の南方が発表されると収録スタジオは笑いに包まれた。もちろんこれは野口に対する笑いではなく、南方を知らなかったタレントらに対する笑い声であるのだが、自分は南方よりも断然、野口が偉人だと思う。野口は黄熱病の研究中にその病原体に自らも罹患し、現在のアフリカ・ガーナで死去(51歳)した。

 葛飾北斎と南方熊楠は奇人としても伝わる(奇人はダメと言っている訳ではなく)。織田信長は虐殺者の側面を持っている(というよりも正面が虐殺者で経済政策は側面だと思うがどうか)。

 少なくとも3人が紙幣の肖像になることはないだろう。

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