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2018年3月17日 (土)

カサブランカ

■カサブランカ(Casablanca) 1942年アメリカ

 インターネットで「カサブランカ」と検索すると、①植物(ユリ科の花)、②モロッコの都市、③1942年の映画、という順に検索される。

 2013年の夏、長期勤続の休暇に旅行をした。パックツアーを探していると、日程が合いそうな旅行先の候補はイタリア、フランス、エジプト、モロッコだった。エジプトはテロ事件による渡航注意情報が出され候補から除外。イタリアかフランスでは、文化への興味度からフランスを除外した。大本命であるイタリアに対して、最後の候補にモロッコを残したのは、映画「カサブランカ」が脳裏に残っていたから。映画カサブランカは白黒映画だった。北大西洋に面し、本来は白と青であるはずのカサブランカを見てみたい気持ちがあった。

 20代前半、まだ社会人になってすぐの頃、仕事帰りにドーナツショップに寄ることがあった。今ほどコンビニの数がなく、商品も充実していない時代。一方で気軽に寄れる喫茶店も衰退し、駅前に飲み屋はあっても喫茶店はなかった。それに喫茶店は中途半端だった。仕事帰りのコーヒーでは物足りない。そうかといってナポリタンやピラフに手を出せば夕飯になってしまう。そのドーナツショップの少し奥まった席に、映画「カサブランカ」の大きな壁紙が貼ってあった。ハンフリー・ボガートとイングリッド・バーグマンが見つめ合い、有名な名セリフを語っている場面だ。

 「カサブランカ」は戦時下のラブストーリーと男のダンディズムが描かれた映画。ダンディズムとは外見的な美意識に加え、男の矜持や譲れない信念のことだと思う。そこには“強がりとやせ我慢”を内包している。恋心は障害があるほど強くなると言われる。ドイツの侵略によって親ドイツ政権の支配下にあったフランス領モロッコのカサブランカでは、ポルトガル経由でアメリカへ亡命を図ろうとする人で溢れていた。そんな究極の障害の中で、究極の強がりが描かれる。最後にその強がりを救うのはある登場人物の寛容な精神。「反枢軸国のプロパガンダ映画」の側面も持っている。

 ボギーの壁紙の前でダンディズムを気取るのは、戦時下の恋と同様かそれ以上に困難だ。そのドーナツショップのメニューに酒はなく、しかも禁煙。自分は甘党で、砂糖をかけて揚げた「ハニーディップ」と揚げたドーナツに粉砂糖を振りかけた「シュガーレイズド」が大好きだ。

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