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2018年3月29日 (木)

世代

 1972年生まれのタレント2人が青春時代の若者(というよりも中学生、高校生)文化を振り返る番組が秀逸だった。

 当時の中高生男子の部屋を再現したコーナーでは「ケンウッドのコンポ」、「ラークのゴミ箱」、「コーナーラック」、「クリームソーダのステッカー」、「アクションカメラ」等々が紹介され、笑った。その部屋は自分の部屋と瓜二つだったからだ。彼らの時代を象徴するものとして「夕焼けニャンニャン」(フジテレビ1985年-1987年)と「ビーバップハイスクール」(映画は1985年)が取り上げられていた。1985年に自分は17歳だから同世代と言えないこともないのだが、「夕焼け」にも「ビーバップ」にも、全く思い出がない。

 世代の考え方は様々だ。3年とか5年、10年など年数で区切ったり、1980年代、90年代、あるいは昭和40年代、50年代と西暦や年代で区切られる。さらに出来事や世相で区切られたりもする。「新人類」や「バブル世代」などがそうだ。誰もがひとつの世代に限定されるわけではない。ある区分では世代の上の層になり、別の区分では世代の下の層になることもある。

 世代はともかく、自分自身にとっての象徴を考えてみると、世相を反映するテレビや映画にはそれほど影響を受けていない。感化されたのは2つ。浜田省吾と尾崎豊だ。

 意識的なパーソナリティーである“自我”は「愛の世代の前に」(1981年)で目覚め、「J.BOY」(1986年)で完結した。「PROMISED LAND」(1982年)、「Down by the Mainstreet」(1984年)を挟み、浜田省吾は年の離れた兄のような存在だった。もうひとつは「17歳の地図」(1983年)。尾崎豊は同じ学校にいる憧れの先輩のような存在だった。

 タレント2人が示したのは彼らが13歳から数年間のテレビ番組と映画だった。自分の脳裏に浮かんだのも13歳から16歳の音楽。人それぞれ影響を受けるモノは違う。同じモノに影響を受けたのも同世代。「大人でも子どもでもない時間」を共有した者たちも同世代。

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