2018.03 爆縮国家の助走路
2066年。「定年退職」という概念がその頃まで残っているのかは疑わしいが、2018年度の新入社員(22歳と仮定)が、これから人口激減するこの国で定年を迎えるとすれば、それは少なくとも70歳だろう。とすれば、それは今から48年後の2066年になる。その1年前、2065年の日本がどんな国かを知る推計がある。
http://www.ipss.go.jp/pp-zenkoku/j/zenkoku2017/pp_zenkoku2017.asp
平成27年の国勢調査をベースに国立社会保障・人口問題研究所が公表した【日本の将来推計人口(平成29年推計)】によると、2015(平成27)年の人口は12,709万人から、2065(平成77)年には 中位推定(出生率1.44が前提)8,808万人(2015年比▲3,901万人 同率▲30.7%) 高位推定(出生率1.65が前提)9,490万人(▲3,300万人 ▲25.3%) 低位推定(出生率1.25が前提) 8,213万人(▲4,496万人 ▲35.4%)まで減少する。
これから47年で日本の人口は現在の4分の3から3分の2にまで減少する。この資料には長期参考推計として2115(平成127)年の推計人口も記載されている。最も低い推計値(出生低位・死亡高位)は3,786万人。100年で▲70%超の人口が“爆縮”することになる。
人口爆発とは真逆の人口爆縮する国の助走路を走り始めることになる。
脅しているわけではない。縮小する国に生きること。「既にそうなることがわかっている」ということは、この上なく役に立つ。