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2018年2月 8日 (木)

30年間の臭い

 ブログに命日や忌日を記すことがある。それらのほとんどは、それを記そうと思っているわけではなく、偶然、そういうことになる。 

 昨日も記した「スーパーコンピューター助成金詐欺事件」や「ビットコイン(仮想通貨)の不正流出事件」は、時代の転換を告げる事件のように思う。

 転換期の出来事として思い出したのが贈収賄による戦後最大の疑獄事件と言われる「リクルート事件」。今日はリクルートを創業した江副浩正氏(1936年6月12日-2013年2月8日)の命日。

 リクルート事件は1988年6月18日に地方自治体助役への贈収賄事件から発覚した。翌年6月3日に竹下内閣が総辞職(4月の退陣表明後、首相秘書が自殺)したことで幕引きとなった。事件は江副氏が42歳の時に発覚したが、未公開株の譲渡工作は彼が38歳の時から始まっていた。江副氏は政財界における自社と自身の地位向上を図る目的で、主に政権与党の政治家、管轄省庁の官僚、進出を目論む通信業界の有力者等150人近くに未公開株を譲渡した。子会社は1986年10月に株式上場され、株を譲り受けた者の株式売却益はおよそ66億円にのぼった。

 「政治と金」の闇を抱えたまま、時代は昭和から平成に移っていた。この年の大納会(1989年=平成元年12月29日)で日経平均株価はザラ場38,957円44銭、終値38,915円87銭の史上最高値を記録した。それからわずか9ヶ月後の1990年10月1日に日経平均は20,000円を下回った。バブル経済は崩壊した。

 平成の時代は決して「内平外成(内平かに外成る)」や「地平天成(地平かに天成る)」のような穏やかな時代ではなかった。2020年の東京オリンピックは後世まで時代の節目になるだろう。2019年に平成から次の世に代わる。2018年が平穏に過ぎるとはとても思えない。「30年前」の臭いではなく、「30年間」の臭いがするのは気のせいなのか。

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