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2018年1月 5日 (金)

正月の楽しみ 2

 正月の数少ない楽しみのひとつが「古い映画」を観ること。テレビに「与えられた映画」。年末に録りだめていたもの17本。「与えられた映画」には“運試し”的な側面がある。当たりが出れば心に残り、ハズレが出ることもある。時を経ても放送される映画のハズレ確率はかなり低い。

■麦秋 1951年日本

 小津安二郎監督作品を初めて見た。昭和25年。鎌倉に住む上流階級の家族の物語。商大(一橋大)、早大、医者、料亭で食事。和室にはソファを置いて暮らし、観劇に出かける老人。庶民の映画ではなく、庶民が憧れる暮らしを描写した映画。それでも、7人家族、座卓で正座して食べる食事、タイプライター、通勤電車の新聞、百葉箱と風速計、和服の外出着や寝巻き。祖父の時代の人々には出会えなかったが、古い時代のモノには出会えた。伝説の女優・原節子が演じた主人公・紀子の言葉「(昭和26年当時)40歳にもなって、まだ一人でプラプラしているような男の人って、あんまり信用できないの。子供ぐらいある人の方が、返って信頼できると思うのよ」。至言。

■山の音 1954年日本

 成瀬巳喜男監督作品も初めて。川端康成と戦後日本文学の最高峰と評される小説「山の音」が原作。

■フィールド・オブ・ドリームス(Field of Dreams) 1989年アメリカ

 “シューレス・ジョー”が出てくるのは物語のクライマックスだと思っていたが、それは思い込みだった。人の記憶はアテにならない。27年ぶりならムリもないか。時間を往来するファンタジー映画であり、アイオワ州ダイアーズビル→マサチューセッツ州ボストン→ミネソタ州チザム→アイオワ州と場所を往来するロードムービーであり、父と子の物語でもある。数々の名言に彩られているが、名優バート・ランカスターの「好きな町では風も冷たく感じない。我が子のように愛おしい町」。これが一番。若い頃、この映画に刺激されてシカゴ・ホワイトソックスのブルゾンを買ったんだっけ。数日分のアルバイト代が飛ぶような高価な買い物だった。懐かしい映画を見ると、懐かしい時代を思い出す。

■黄金(The Treasure of the Sierra Madre) 1948年アメリカ

 原題でもある「シエラ・マドレの財宝」とは、金(ゴールド)のこと。1925年、革命後のメキシコ。港町タンピコで出会った3人のアメリカ人が一攫千金を狙う物語。民衆を脅かす山賊、その山賊の一掃を図ろうとするフェデラルズ(連邦警察)、そして3人の男たちとの凌ぎ合いを描く。1948年の映画。“ボギー”こと、ハンフリー・ボガート主演。映画に制作年など無縁と思わせる。示唆に満ちた映画。均衡が崩れる時、秩序が一変する。秩序が壊れる時、枠組みは意味をなさなくなる。自分の利益だけを追っても無意味。

■捜索者(The Searchers) 1956年アメリカ。

 1868年のテキサスが舞台の西部劇。監督ジョン・フォード、主演ジョン・ウェイン。コマンチ族に奪われた姪を捜し、6年間、砂漠や荒野を旅する。「ドラゴンクエスト」のようなストーリー。白人は先住民インディアンを虐殺したが、歴史はそう単純な話ではなかった。生き残るための戦い。アメリカンインディアンにもチェロキー族、モヒカン族、コマンチ族、アパッチ族、カイオワ族などがある。古い映画は見る価値があることを実感する。

■左きゝの拳銃(The Left Handed Gun) 1958年アメリカ

 主演ポール・ニューマン。ビリー・ザ・キッドは実在した義賊。左利きの射撃の名手。事実と伝説、後年の創作が入り交じる西部開拓期のヒーロー。日本で例えるなら坂本龍馬かな。ビリーは21歳(1859年-1881年)、龍馬は31歳(1836年-1867年)で死んでいる。

■チザム 1970年アメリカ

 1870年代、南北戦争後のニューメキシコ州を舞台に、実在した大牧場主ジョン・チザムの物語をベースとした西部劇。武力による支配と法の支配がせめぎ合っている時代。脚色はあるにしても、アメリカの銃社会とは彼らが築いてきたアイデンティティそのものなのだろう。

■天使のくれた時間(The Family Man) 2000年アメリカ

 人は現実と固い紐で結ばれている。ファンタジー映画を見ると、その固く、きつく縛った紐の結び目が、少しだけ緩んだような気分になる。しかし、その紐の結び目はほどけそうでほどけることはない。ファンタジーに酔いつつも、それが現実ではないという小さな痛みを感じながら、映画はエンディングを迎える。「時を戻せるのなら」、「人生をやり直せるのなら」という願望は映画の素材として間違いない。A5ランクの牛肉は誰がどう焼いても美味しいように。「困った顔」のニコラス・ケイジは適役。彼は確か名監督の甥だった。顔でも出自でも得をしている。

■ブラック・レイン(Black Rain) 1989年アメリカ

 舞台(大阪など)、物語(日本とアメリカの刑事がヤクザと闘う)、演者(日本の俳優多数出演)から、企画制作当時、日本のバブル経済が後ろ盾にあったのだろうと思わせる。大作や名作ではなく、よくある娯楽映画。ブラック・レインが、原爆投下後に降った「黒い雨」のことを指していると知って、少々戸惑った。大阪の街は中国の都市のように、マイケル・ダグラスと松田優作がバイクで走るシーンはベトナムの田舎町のように描かれていた。「任侠(ヤクザ)とマフィアは違う」。親分役の若山富三郎はそう言っているようだった。日本映画とハリウッドは違う。松田優作の遺作という価値はある。彼と高倉健が共演した唯一の映画という価値も。

■シザーハンズ(Edward Scissorhands) 1990年アメリカ

 監督ティム・バートン、主演ジョニー・デップのコンビ第一作。多少、屈折したファンタジー映画。「心温まる」とは形容はできない。

■英国王のスピーチ(The King's Speech) 2010年イギリス

 第83回アカデミー賞作品賞。エリザベス女王の父親・ジョージ6世の話。吃音に悩まされていた王子と言語療法士・ローグの友情を描く。階級社会、戦争の影、兄であるエドワード8世の退位(「王冠をかけた恋」)など、当時の史実が背景に描かれる。

■パークランド ケネディ暗殺 真実の4日間(Parkland) 2013年アメリカ

 1963年11月22日テキサス州ダラス。ジョン・F・ケネディ大統領暗殺事件を描いた映画。あの有名な映像を撮ってしまった人や緊急搬送された「パークランド病院」の医師など、事件にまつわる人々が主人公。ケネディ暗殺を扱ったオリバー・ストーン監督の「JFK」よりもドキュメンタリー風なつくり。

■探偵はBARにいる 2011年日本

 どこかで見たようなストーリー。特にどこが秀逸ということもない。ただ、おもしろかった。

■探偵はBARにいる2 2013年日本

 どこかで見たようなストーリー。どこで見たのかはわからない。見ていないのかもしれない。第2作もおもしろかった。

■偉大なる、しゅららぼん 2014年日本

 原作は直木賞作家・万城目学のファンタジー小説。

■大奥 ~永遠~ 2014年日本

 テレビドラマの続編?一定のファンがいるジャンルなのだろう。 

■TETTON 山の声 2016年日本

 TETTONはアメリカ・ワイオミング州の「GRAND TETON国立公園」のこと。

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