棚織神社(見附市)
少年の頃、近所にある神社の境内で遊んだ記憶はいくつもある。棚織神社(たなおりじんじゃ)は繊維産業が町の経済を支えていた見附ならではの神社で「機神様(はたがみさま)」と呼ばれている。「機(はた)」とは織物のこと。
敷地は道路の拡幅や一部駐車場になって、当時の3分の2くらいになっただろうか。あんなに走り回っていた境内が狭かったことに驚いた。隣家との間に立つブロック塀が懐かしい(作り替えられたものだと思うが)。三角ベースをやって、ボールが塀と隣家の間に落ちると厄介だった。塀をよじ登るには腕力が必要で、塀の向こうに行くには勇気が必要だった。隣家が迫る塀との間は、子どもでも降り立つのが難しいくらい狭く、暗かったから。
見附の繊維産業の歴史は1800年頃から始まって、幕末頃には「見附結城」が全国的にも知られるようになった。日本の中核産業1つであった繊維産業の一翼を担い、染色、織物、ニットなど繊維品の総合産地として発展した。
繊維産業の町に棚織神社、機神様を建立した当時の市民や経済人の心意気に思いを馳せた。
棚織神社(機神様) 見附市新町2丁目8 見附市中央公民館分室 見附市育児・子育て支援センター隣り
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