病気
【JR福知山線脱線事故】 2005年(平成17年)4月25日、JR西日本の福知山線塚口駅-尼崎駅間で速度超過を原因とする列車脱線事故が発生。乗客と運転士合わせて107名が死亡し、562名が負傷した。
2017年12月11日13時半、新幹線「のぞみ34号」は東京に向けて出発した。
博多駅出発 車掌は13号車付近から甲高い異音を感じた。
小倉駅通過 車掌は再び異音を感じ、別の乗務員は鉄の焼けたような臭いを感じた。
広島駅通過 乗客から「臭いともやがある」と連絡を受ける。車掌は客室内がかすみ、焦げた臭いを感じた。
岡山駅通過 乗車した保守担当者は、ビリビリと伝わる振動を確認。乗務員はドンドンとうるさく感じる程の大きい音を聞いた。
新神戸駅通過 保守担当者は東京の司令員に「新大阪で床下点検をやろうか」と打診。指令員はこれを聞き逃す。
新大阪駅通過 のぞみ34号は床下点検を受けることなく、運転を継続。
名古屋駅到着 新幹線の台車から亀裂が見つかる。その亀裂は破断寸前だった。乗客1,000人を乗せた新幹線は300㌔を超える速度を出しながら、博多から名古屋まで運転された。
車内に11人いた関係者全員が音や臭いなどの異常を認識していた。運行時に気づいたトラブルは計30件に上った。JR西日本は音や臭いなど複合的なトラブルに対処するルールがなかったという。点検や運行停止に関し、指令員と保守担当が互いに判断を譲り合った中で運行を継続した。
安いパニック映画のような本当の話。「病気」は完治していなかったということ。この「病気」に感染している企業は、なにもこの企業に限ったことではない。
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