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2017年11月 8日 (水)

藤沢周平記念碑

 先日(10月25日)、NHKで藤沢周平氏を家庭・家族の視点からドラマ風に仕立てた番組(文豪ファミリア)が放送された。数日後、藤沢氏が俳諧師・小林一茶の半生を描いた「一茶」を原作とした映画「一茶」が、制作プロダクションのゴタゴタで今年の公開は難しそうだと報じられた。没後20年経っても、まだまだ忙しい。

 藤沢氏と小説への想いは、蝋燭の灯のように胸の奥にある。“海坂藩”鶴岡へ出掛けてきた。この地を訪れるのは片手では足りなくなったが、湯田川温泉にある記念碑へは初めて訪れた。氏の数少ない石碑のひとつ。

 (鶴岡市観光連盟HPから) 「藤沢周平は、山形師範学校を卒業後、教師になり湯田川中学校に赴任しました。背広を持たない彼は、詰め襟の学生服で生家から自転車で通っていたといいます。しかし順風満帆と思われた教員生活2年目の終わりの春、肺結核が見つかり休職することに。これが作家・藤沢周平誕生のきっかけになったのです。当時の湯田川中学校は小学校と同居していましたが、現在移転しており小学校だけが残っています。中学時代の教え子が中心となり、この湯田川小学校に記念碑を建立しました」

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  赴任してはじめて私はいつも日が暮れる丘のむこうにある村を見たのである     「半生の記」より

  花合歓や 畔を溢るゝ 雨後の水     藤沢周平

    昭和二十六、二十七年度  湯田川中学校卒業生一同  平成八年九月吉日

 この記念碑の除幕式が行われた1996年9月15日からおよそ4ヶ月後、藤沢氏は逝去した。それから17年後、2014年3月22日に湯田川小学校は閉校し、碑の隣には閉校記念碑が並んで置かれることになった。他にも学童疎開記念の碑、湯田川小学校校歌の碑、湯田川小学校創立百周年記念碑、小学校の校門が遺されている。

 これまでこの碑を訪れなかったのは、同じく藤沢小説を愛する先輩と、「いつか湯田川に宿泊し、翌日は内川(五間川)沿いを歩き、筬橋(おさばし)、三雪橋、龍覚寺(龍興寺)、般若寺を巡ろう」などと酒を酌み交わしていたからだった。

 鶴岡市立湯田川小学校跡地 鶴岡市大字湯田川字万年入149

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