天皇賞・秋 記録と記憶 1
明日は競馬の天皇賞。天皇賞は春と秋に行われるが、季節だけでなく、開催される競馬場と距離が違うため、それぞれ「天皇賞・春」、「天皇賞・秋」と表記される。天皇賞・秋は数あるGⅠレースの中で、最も好きなレースだ。
よく「記録と記憶」と言われる。自分にとっての天皇賞・秋の記録について。
第114回(1996年10月27日)を勝利したバブルガムフェロー(父サンデーサイレンス)は、史上初めて3歳(旧齢4歳)で天皇賞を制した。クラシック競走に拘らず、馬の適性で出走レースを選択する藤沢調教師のスタイルが認知されたレースでもあった。また、同期の武豊に遅れること8年、蛯名騎手にとって初めてのGⅠ勝利だった。
第116回(1997年10月26日)のエアグルーヴ(父トニービン)は、前年覇者バブルガムフェローを抑え、牝馬として17年ぶりに天皇賞・秋を制した。
第140回(2009年11月1日)を制したカンパニーは天皇賞を8歳で制し、GⅠ初勝利となった。8歳馬による平地GI競走制覇はJRA史上初。この年限りで引退したカンパニーは、ラスト3戦の毎日王冠→天皇賞→マイルチャンピオンシップを3連勝して現役生活を終えた。馬齢による短絡的な判断によらず、個体差ある馬の成長曲線や能力水準を適切に評価した音無調教師の眼と腕もあった。もし、「名馬10選」というものがあれば、自分はこの馬をその選考から外さない。
第144回(2011年10月30日)を制したトーセンジョーダンの勝ち時計1分56秒1は2008年にウオッカが記録したレコードを1秒1更新し、芝2000㍍の日本レコードを0秒3更新する究極のレースだった。このレースでは7着までの馬が天皇賞レコードを更新し、3着までの馬が日本レコードを更新した。そして、記録的な走破時計となった影の立役者は、前半1000㍍を56秒5でレースを牽引したシルポート(父ホワイトマズル)だった。
潜在能力はライバルによって引き出される 潜在能力は管理する者によって引き出される 人生に必要な知恵はすべて競馬場で学んだ
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