見附油田
~ お盆の夜に ② ~
柔道の練習を終えた帰り道。ある場所まで自転車で寄り道することがあった。家の方向からかなり逸れ、遠回りにはなるが逆方向にはならない。そこまでの道は片方が住宅街で、もう片方は田んぼ。町の中心部から郊外に変わる境目のような道に沿って進むと、その場所に着く。目指す場所にあるものは「見附油田」。
新潟県では昔から原油と天然ガスが産出される。原油は国内生産の7割近く、天然ガスは国内生産の8割近くを占めており(平成28年)、その生産量は全国1位を維持している。見附油田は1958年(昭和33年)に石油資源開発㈱によって発見され、1962年(昭和37年)から原油と天然ガスの採掘が始められた。現在でも天然ガスを原料とした液化石油ガス(LPG)が製造されている。
そこには銀色の採掘プラントが白い常夜灯に照らされ、暗闇に浮かび上がっている異質な景色が広がっている場所だった。
その無機質な光景を見つめていると、なぜか自分の心が落ち着いていくのがわかった。
【写真】 LPGの精留塔 左:夜の風景 「新潟県の中心地」モニュメント付近から撮影 右:昼の風景 エスケイ産業HPから
設備は更新されており、当時のものてではないが、雰囲気は変わらない。その一帯だけはまるで異空間だ。
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