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2017年7月 1日 (土)

憂国の書

Img_20170701 数日前のベランダ。今年の梅雨は空梅雨かと思っていたら、雨が続いた。今日の降水確率は80%。明日から1週間の降水予報は90%、90%、80%、70%、70%、60%、50%。憂鬱な天気が続いても、梅雨時の雨は必要な雨。“憂国の書”の方が気が滅入る。

 2015年3月27日の「I am not ABE」事件を目撃したのは偶然だった。よく見るニュース番組だったが、毎日欠かさず見ている訳ではなかったからだ。

 2011年に出版された「日本中枢の崩壊」は現役の官僚が実名で著した告発として衝撃的な本だった。出版後、早い時期に読んだ気でいたが、手元の本は第八刷になっている。ベストセラーになってから購入したのだろう。5月に出版して、7月に八刷。当時、ものすごい勢いで売れたことがわかる。

 著者である元通産省官僚の古賀氏は、その後の言動からも「信頼すべき人物」という認識で揺るがない。人物とは逆に、本の読後感は非常に悪いものだった。特に中盤に書かれている官僚組織の風土・文化、悪しき慣習、官僚の思考、行動様式、処世術等々が、吐き気をもよおすほど酷かったからだ。

 古賀氏が新刊「日本中枢の狂謀」を上梓した。相変わらず読後感は最悪だ。綴られている言葉は感情的でなく、煽動するような表現もない。日本中枢=安倍政権が、官僚と財界、そしてマスコミ・ジャーナリズムも巻き込んで「狂謀」(著者の造語)状態にあると分析し、指摘している。

 「国の形が変わる岐路。大戦の反省から、軍隊は持たず非戦を誓った。戦後70年をかけて、国民にそのことが定着した。政府もその方針に沿って国を動かしてきた。しかし、安倍首相は国を守るのに必要なのは軍事力だと考え、軍事費のGDP1%枠を撤廃し、軍事的にも列強の仲間入りを果たしたい。憲法9条にも自衛隊を明記しようとしている。際限なき軍拡が、憲法上の要請になり、国民生活が犠牲になる」と警鐘を鳴らす。

 これは本来、ジャーナリストたちの仕事のはずなのだが…。

 古賀氏は「首相は“サラリーマン・ジャーナリズム”がよく分かっている」と言う。正鵠を射る言葉だ。安倍政権のマスコミ支配は完成している。調査報道と取材を積み重ねるジャーナリストは消滅し、残っているのは、発表報道とニュースリリースを編集するエディターだけだ。

 物事がある一定方向に動き出した時、そのスピードを制御することが難しくなることがある。安倍政権が長期政権となっている現在、肥大・加速を続けているもの、それはアメリカに追従した軍事国家戦略だ。誰も安倍首相が独裁者になり、戦争を始めるとは思っていない。しかし、彼の後に続く者や組織や集団が戦争を始めないという保証はどこにもない。日本の閉鎖的な会社で働いた人なら、身をもってわかるだろう。ワンマン社長を誰も諫(いさ)めることができないことを。物事は意図しない局面を迎えることがある。暴走や独裁を止められなくなる虞(おそれ)がある。再び戦渦の中へ続く道筋を舗装路にしてはいけない。

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