新聞の力が衰退した
一昨日記した2つのニュースについて、思うところを少々追記する。
国際NGO「PAX(平和)」(オランダ)の調査によると、“恐怖の爆弾”と言われるクラスター爆弾の製造企業に対し世界の金融機関166社が過去4年で310億㌦(約3兆4千億円)を投融資したと発表した。そのうち日本の金融機関は4社あり、クラスター爆弾規制条約締約国では最も多い。
という報道。新聞やテレビは、NGOが調査・発表したことを記事やニュースにしたが、記者は調査していない。
商工中金が国の制度融資「危機対応業務」で不正を行っていた問題で、金融庁は商工中金へ立ち入り検査を実施する。商工中金は、企業の業績を悪くみせかけるなどして制度の対象になるよう審査書類を改ざんしていた。第三者委員会の調査で全国92支店のうち35支店、816件(約198億円)に不正が及んでいたことがわかった。不正が全国的に行われた背景や、経営陣の関与の有無などを調べ、原因の解明を図る。
という報道。新聞やテレビは、不正を行った金融機関とその監督官庁が情報開示したことを記事やニュースにしたが、記者は調査していない。
【写真】 いつもの窓から
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