40歳を過ぎてできた親友
友人、友達、そして親友。それぞれの時代に、それぞれ友人を持った。友人の数に過不足を感じたこともなかったが、今思えば、その数は少なかったと思う。そうであったことの要因は“集団嫌い”だったことにある。
なぜ集団嫌いになったのか。その原因をさぐって、時間の川を遡っても、どこまで遡ればいいのかわからない。記憶の山を越えて行った先に、何か答えがあるとも思えない。結局、「人には持って生まれた性分がある」という所にたどり着くのではないか。集団の中にいることの居心地の悪さや、群れることの気持ち悪さは、持って生まれたものらしい。
そんな性分を持って生まれ、生きてきた自分がいる。自分を客観的に観ることはなかなか難しいが、正直に言えば、なんとなくは分かっている。 - 「人と交わらない変わったヤツ」。
それでもやはり、自分の最大の理解者は自分自身であることに気づく。そんな自分が40歳の時に同僚になったH氏とは親友としてのつきあいをさせてもらっている。先日は「越後の焼酒場 三郎」へ。どこの店に入ろうかと悩む必要もない。空いているカウンターがあれば、そこでいい。
彼にも白髪が増えた。「40歳を過ぎてできた友は一生の友」というようなことわざがどこかにないだろうか。
「西向きの窓辺」カテゴリの記事
- 雪の重さを知る者は(2022.11.18)
- 彼は「戦後レジーム」を抜け出せなかった(2022.08.13)
- 内橋克人氏の訃報(2021.09.01)
- 良心の踏み絵(2021.07.03)