上司に告ぐ
30年前。高校3年になって間もなくの進路相談の日。おふくろが言った。
「お父さんは何も言わないけど、会社で辛い思いをしてきたんだよ。学歴のある人が先に偉くなって、悔しい思いをしてきたんだよ。お前は大学に行きなさい。大丈夫。お金はなんとかなる。なんとかする」と。
今年の新社会人も「ゆとり世代」だろう。ゆとり世代であろうとなかろうと、産まれた時から大切に大切に育てられてきた。それは現代の若者たち全てに共通すること。彼らは豊かな国に生まれ、暖かな時代に育った。先人たちや我々が豊かな国にしようと努力してきた世界に、彼らは生まれ育った。彼らに非はない。
新社会人を部下に持つ上司へ。「部下を殺すな」と言いたい。
部下は自分の弟であり、息子である。自分の息子に将来があることと同じように、部下には将来がある。部下は「親から預かっていること、会社から預かっていること、そして、社会から預かっていることを忘れるな」と。
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